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雑記 新渡戸稲造「教育の目的」 

雑記 新渡戸稲造「教育の目的」

新渡戸稲造の教育の目的という本を読んだことがある人はいるでしょうか? 新渡戸稲造というと、旧5,000円札の人、「武士道」を書いた人、少し詳しい人なら国際連盟事務次長を務めた人、と記憶している人が多いのでは無いでしょうか。 彼の著書に「教育の目的」(1907年)という著作があります。文字通り、教育の目的について論じた本で、現在青空文庫で無料で読む事が出来ます。

https://www.aozora.gr.jp/cards/000718/files/50670_38556.html

各国の教育

この中に、各国がどういう様な教育をしているかという考察があり、ざっくり説明すると、アメリカはリーダーを選べる様な教育をしていて、フランスは教師や官僚になる様な教育を、ドイツや日本は、職人を育てる様な教育をしていると書かれています。

なるほど確かに、アメリカは優秀な大統領を生み出す国ですし、フランスは世界有数の官僚国家です。ドイツも日本も、メルセデス、トヨタに代表される物作り国家でしょう。100年以上まえの教育の根源を現代でも受け継いでいるというのは間違いない様に思います。

日本人のクラフトマンシップ

この教育の根源は民族レベルに浸透してしまっていて、なかなか抜け出せない様に思います。逆にいうと、日本人は職人魂、クラフトマンシップにかけては、他の国の追随を許さないポテンシャルを持っているということになります。 このクラフトマンシップ、必ずしも物作りだけに限らないのではないかと考えています。

例えば、電車の到着時刻を時刻通りに運用するのも、飽くなきこだわりから生まれているように考えることが出来ます。すなわち、物作りだけではなく、サービスにおいても、魂を込めてとことんこだわりを持って提供するという気質を発揮することが出来ます。

クラフトマンシップを活かして行く

下手に巧く立ち回ろうとするより、色々な物事を我々の土俵の考え方を元に提供しようと思えば、世界に類を見ないサービスだって提供できる様に思います。海外の良い例に学ぶ事も大事ではあるけれど、元来我々の持っている根源的な長所を、現代に合わせてどう発揮していくか、自身を振り返って考えて行く事も重要ではないでしょうか。