本記事は
- ワインを趣味としてはじめてみたいけど、まずはどうするべき?
- ワインの知識や楽しみ方を効率的に学びたい!
- レストランでワインを頼む時のコツを知りたい!
- おすすめのワインアイテムは?
という方に読んでいただきたいと思います。
ワインの健康への効果等も知りたい方はこちらもご覧ください↓
赤ワインおよびポリフェノールの健康への影響は?どんな飲み方がおすすめ?摂り過ぎはよくない?気を付けるべき事は?

Contents
ワインを趣味として始めたい人のための入門方法 葡萄の品種と生産地と生産者をどう覚える?おいしく飲んで楽しく学ぶ!おすすめアイテムもご紹介
さてこれから以下の項目について説明したいと思います
- ワインの始め方
- 葡萄の品種の覚え方
- 旨安ワインを楽しもう
- 生産地と生産者の覚え方
- おすすめアイテム
ワインの始め方
ワインの始め方には勿論決まった方法はありませんが、自分の経験から、色々と詳しくなっていった過程を振り返ってご紹介しようとおもいます。
難しい本から入るのはやめよう
私もワインの入門書みたいな本を買った経験はありますが、ただただ読んでいても面白く無いし、頭に入ってこないことが多いです。
ソムリエ試験対策の本などは、系統的に情報がまとめられてはいるのですが、知識が何も無いうちから読もうとしても難しくてよくわかりません。
やはり本で情報を得るのは、後にして、まずは体験することから始めるのが良いと思います。
リテラシーというのは、例えば、東京に引っ越してきて、電車の路線がどこ駅で何線と何線がつながっている、と生活していくうちに徐々にわかってくる時と同じ様に、
日常接していると少しずつ自然に身についてくる物だと思っています。ワインの知識もそれに近いものがあります。
とりあえず飲んでみる
やはり、実際に味わって楽しみながら学ぶのが最善だと思います。
百聞は一見にしかず、百見は一考にしかず、百考は一行にしかず。
通信空手を読んだだけで空手は上達することはないのと同様、何事も経験です。
飲んだワインの事を、スマホでちょっとだけ調べてみる、ちょっとメモや写真を撮っておいて調べる、このくらいでも大分知識の積み上がり方が変わってきます。
知識向上に漫画を読もう
難しい本は読めなくても、漫画を読んでストーリーを楽しんでいたら自然にワインの名前が載っていて頭に入ってきます。
入門漫画のおすすめとしてはやはり神の雫ですね。
作中でワインを飲んだ時のちょっと大袈裟なリアクションにギャグ味を感じるか優美さを感じるかは個人差があると思いますが、面白くワインの知識を深めることが出来ます。
続編にマリアージュという漫画も出ています。
このほか、ソムリエールという漫画もおすすめ出来ます。城アラキという方の「バーテンダー」という別の漫画が哲学的な内容で大好きで、一緒に買っていました。
ワイン屋さんのHPは情報の宝庫
多くのネットショップで、販売している一本一本に作り手やワインに関する情報がたくさん記載されています。
その情報を少しずつ蓄えていくこともワインの知識を増やす一歩になります。
私が利用するワイン屋さんは
タカムラワインハウス
うきうきワインの玉手箱
京橋ワイン
割田屋
などが多いです。もし他によいショップをご存じでしたらコメント等で教えてください。
ワインショップのワインアドバイザーの方やレストランのソムリエさんに聞いて見よう
ある程度知識が身についてくると、ショップのアドバイザーの方やレストランのソムリエさんと話が弾むようになります。
すると、いろいろな情報が聴けて知識の習得が加速します。
ワインアドバイザーの方やソムリエさんも基本ワインの話をするのは大好きなので、親切に色々教えてくれる方が多いです。
また、知識が無くても、こういう感じのワインが飲みたい、とイメージを伝えると、適切に選んでくれる方もいます。
自分がよく行くのは最近は自然派ワインに凝っているのでカーブフジキさんとかですね。
葡萄の品種を覚えよう
葡萄の品種についても、情報と一緒に飲んでみることが重要です。しかも、葡萄の品種を比較して利き酒をすると良いと思います。
葡萄の品種を覚えるのに一番おすすめしたいのは、チリ産のワインブランドであるコノスルシリーズです。
用意している葡萄の品種が多く、品質も安定しており、なにより価格がリーズナブルなのが嬉しいです。
普段使いするのに大変重宝するブランドですが、初心者が学ぶためにも、一通りの葡萄の品種が混ぜられることなく(いくつかの葡萄を混ぜること、またはその割合をセパージュという)提供されているので、葡萄の味を覚えるのに向いています。
上級編として、自分でセパージュするとどうなるか実験にも使えます。例:カベルネソービニヨン8割メルロー2割など。
味を利き分けるには比較する事がとても大事なので、2から3本を同時に開封して飲み比べて見ましょう。1人では多いので、数人で集まって利き酒大会するのもよいです。(コロナ下では大人数ではやりにくいですが)
ある程度経験を積んで利き酒ができる自身がついたら、またこのコノスルシリーズのセットに戻ってくるのも良いと思います。
旨安ワインを楽しもう
いきなり高いワインを飲んでも、それはそれでよいのですが、どう良いのか、認識出来る様になってはじめて本当に良いワインと実感出来る様になると思います。
なので、はじめは旨くて安いワインから入る事をおすすめします。
どのワインが旨いって言われているのか、じぶんではなかなかわからない、というのに助けになるのが、ワインへのポイントづけを実施している人や組織の評価です。
例えば、パーカーポイントが有名です。
パーカーポイントって?
ワインの評価で最も有名な物の一つに、パーカーポイント(PP)というものがあります。
ロバートパーカーJrという米国人が世界のワインをレーティングしており、ワインの人気も左右しています。
はじめのうちは、こういうポイントに頼ってワインを選定するのも良いと思います。
例えば、1000円台なのにパーカーポイントが90点を超えるようなものを選べば、一般的に旨安ワインという物にたどり着くことが出来ます。
たとえばこちら 赤ワイン セット 6本 フルボディ パーカーポイント90点以上 フランス イタリア スペイン 輸入ワイン 飲み比べワインセット
ただし、旨安ワインはわかりやすくおいしい物が多いので、味もある程度似通ってきてしまうと私は感じております。紹介しているワインセットも葡萄の品種・セパージュが偏っており、
ある程度経験を積んだら、自分の感覚を信じて、パーカーポイントにこだわらず自分がおいしいと思うワインを追い求める事をおすすめします。
1000円台の旨安ワインを別の記事にまとめたので参考にしてください。(今後2000円台の記事も作成予定です。)
ワイン雑誌が付けているポイントも参考にしよう
このほか、ワイン雑誌が毎号おすすめワインをレーティングしており、これを参考にするのも良いと思います。
有名どころでは、Winart(ワイナート)、ワイン王国、RealWineGuide(リアルワインガイド)などがあります。
雑誌には著名なソムリエや編集部の方がワインを評価してどのような味かの記載もしているため、こういう味はこういう表現になるんだ、と味と文章を結び付けることが出来ます。表現力向上には貢献してくれることでしょう。
生産地と生産者の覚え方
生産地や生産者で会話を出来る様になると、初心者卒業でしょうか。
赤ワインが好き/白ワインが好き → ○○の(葡萄の品種)のワインが好き→ ○○地方のワインが好き → ○○という生産者/△△という畑のワインが好き → ○○という生産者の△△という畑の××年の物は最高だ。自分の感覚的にはこのような感じにステップアップしていきます。
生産地を覚える まずはざっくり→細かいところへ
歴史的に古く生産量が多い産地(フランス、イタリア、スペイン)
歴史的に古く、生産量が多い産地として、フランス、イタリア、スペインが挙げられます。
それぞれの産地で代表的な葡萄の品種が異なっています。
フランス
フランスについてはさらに細かく知っておくとより楽しめます。ボルドー、ブルゴーニュ、シャンパーニュ、ロワー-ル、南仏(コートデュローヌ、プロバンス、ラングドック、ルーション)、アルザス、ジュラくらい知っていると良いと思います。北東部のアルザスやジュラは硬い感じのドイツワインにも似たような感じ、南仏はふくよかながっつりしたワイン、フランスでも特にメジャーな地域の中央・西部はバランスの良いものが多いというイメージを持っています。
ボルドー
更にボルドーについてはジロンド河を境に左岸地域と右岸地域を分けて、右岸と左岸と言ったりします。右岸はメルローを主体とした地域で、左岸はカベルネソービニヨンを中心とした地域です。ボルドー地域はシャトーという比較的大きめの組織で栽培することが多いです。
右岸は更に豊かで濃密名味わいのポムロール地域と、静かでしなやかな味わいのサン・テミリオンに分かれます。ポムロールは小さな地区で希少性も高いためお値段も張るものが多く、残念ながら私でもあまり飲む機会がありません。
左岸はメドック地域を中心とした、いわゆる5大シャトーを擁する地域です。ボルドーというとこちら、というイメージが強いです。メドック地域では1級~5級の格付けがされ、5大シャトーは1級と同義です。
- シャトー・ラフィット・ロートシルト
- シャトー・マルゴー
- シャトー・ラトゥール
- シャトー・オー・ブリオン
- シャトー・ムートン・ロートシルト
1級はともかく、他の階級はあまり等級を意識するのではなく、気に入った物を飲むのが良いと思います。格付け外でもおいしいボルドーワインはあります。
ブルゴーニュ
私がワインの中で一番好きな地域です。誰でも一度は聞いたことがある、ロマネコンティという世界最高峰のワインもこの地域で作られています。
ブルゴーニュは、コートドールとコートシャロネーズ、シャブリ、マコネ、ボジョレーなどそれ以外の地域に別れており、コートドールは黄金の丘という意味でまさに世界最高峰のワインの産地であり、コート・ド・ニュイとコート・ド・ボーヌに別れます。
基本赤はピノノワール、白はシャルドネという葡萄で作られます。ボジョレーではガメイという葡萄が中心です。
多くの高級フランスワインはコートドールで作られています。コート・ド・ニュイとコート・ド・ボーヌどちらも赤白作っていますが、コート・ド・ニュイは赤ワインがコート・ド・ボーヌは白ワインが高級なものが多いです。
コート・ド・ニュイやコート・ド・ボーヌの中に多数の村があり、その村の葡萄だけで作ったワインは村名ワインと呼ばれ、通常よりも高い物になります。さらに、その中の特定の畑でとれた物は畑の名前がつき、畑は主に特級(グランクリュ)、1級(プルミエクリュ)に分けられます。
ブルゴーニュでは零細の家族営業の農家が多く、ドメーヌと呼ばれます。一部を葡萄を買って作ったり販売を専門にする業者(ネゴシアン)に譲ったりしています。
いくつか代表的な村名を挙げると、コート・ド・ニュイではヴォーヌ・ロマネ村、ジュブレ・シャンベルタン村、シャンボール・ミュジニィ村、コート・ド・ボーヌではムルソー村、ピュリニー・モンラッシェ村、シャサーニュ・モンラッシェ村などが有名です。
ドメーヌは本当にたくさんあるので切りが無いのですが、有名なところでいうと特級畑ロマネコンティを擁するドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティ(DRC)、今は亡きワインの神様アンリ・ジャイエ、(←この二つ、特に後者は手が届かず飲めません)、アルマン・ルソーなどなど、白で言うと、ルフレーヴ、エティエンヌ・ソゼ、コシュ・デュリなどが代表でしょうか(白でも希少性トップはDRCのモンラッシェなのですが)。
ネゴシアンで有名なのはルイ・ジャド、フェブレやモメサンなどでしょうか。
シャンパーニュ
最も有名な発泡ワインの代名詞といっても良いかと思います。しかし実はフランスの地域の名前です。シャンパーニュを名乗れるのは、シャンパーニュ地域で特定の製法で作られた物だけで、それ以外はヴァン・ムスーと呼ばれます。ちなみに発泡ワインはイタリアではスプマンテ、スペインではカヴァ、ドイツではゼクトとよばれたりします。
私はあまり飲まないのですが、ドンペリニョン、ヴーヴクリコ、サロンなどは有名ではないでしょうか。
イタリア
イタリアもたくさんの地域に別れています。中南部はイタリアらしい、濃厚なワインが多く、北部ではフランスワインのような落ち着いた感じのワインも多いです。
伝統的なイタリアワインは、赤はサンジョベーゼ、モンテプルチアーノやネッビオーロ、白はトレビアーノやガルガネガといった葡萄で作られ、DOCG、DOCという格付けがされていますが、近年、伝統的な格付けではなく、カベルネソービニヨンやシャルドネなどの世界の品種を用いてワインを作る動きがあり、スーパータスカンと呼ばれたりします。サッシカイアなどが有名です。
スペイン
スペインでは赤ワインではテンプラリーニョという葡萄が有名です。自分はなかなか飲む機会はあっても覚えられないですね。フランスやイタリアのワインがボトル熟成の物が多いのに比べて、スペインでは樽熟成してからボトル詰めすることが多いようで、古酒でも品質がよいものが出回っていたりします。
新世界系+その他 アメリカ、オーストラリア、ドイツ、チリ、アルゼンチン、南アフリカ、日本
新世界系は比較的手頃な値段で手に入ることが多く、コストパフォーマンスが良い物が多いです。ただし、アメリカではカルトワインという超高級希少ワインもあります。
アメリカのワインはわかりやすくおいしいものが多く、安心して購入出来ます。
チリはコノスルなど安くて旨くて安定しているブランドも多く、普段づかいにもってこいのワインです。オーストラリアも同様に手頃でおいしいワインがたくさんあります。
ドイツはアイスワインやトロッケンベーレンアウスレーゼなど、甘いワインほど等級が高くなっており、辛口好きの自分はあまり購入しませんが、最近では高級辛口ワインも作られる様になってきているようです。
どうやって覚えればいいの?
おすすめとしては、地図や生産者名で索引が着いている販売サイトで、地図や作り手から選んで購入→テイスティングを繰り返すという物です。
おすすめサイトとして
うきうきワインの玉手箱 地図や地域名を選んで購入可能
割田屋 地域名や生産者名を選んで購入可能
こういったところで購入したものを地図や作り手の表を見ながら飲むとだんだん覚えてくるようになります。
レストランでワインを頼む時のコツ
ワインを趣味にしていると、レストランで食事をするときに、ワインを選んでと頼まれる事もあるでしょう。そのときに私なりに気を付けていることは、ソムリエさんとちゃんとコミュニケーションをとることです。
- 自分の好みはどのようなワインか?
- 今日出てくる食事にはどのようなワインが合うか?
- 両方のバランスと予算を考えると、どのワインがいいだろうか?
ソムリエさんとちゃんとコミュニケーションをとっていると、稀に食事や好みのバランスに合うワインがグラスワインに無い場合などに、普段はグラスで出さないワインを開けてくれたりなど役得があったりします。
また、はじめにワインリストをもらって飲んで見たいワインがあった場合、ワインから先に決めて、どの料理が合うかと逆にアラカルトやプリフィクスで料理を合わせていく場合もあります。
ワインを選ぶ時は、高ければよいという訳ではなく、ワインとその経過年数を踏まえて頼むと良いと思います。
基本的に超高級ワインで経過年数が浅いものは、まだまだ飲み頃でない場合もあり、その場合は比較的値段が安くて経過年数がある程度経っている物の方が飲み頃を迎えておいしい場合も多いです。
例えば、もったいないケースとして、今日は金に糸目は付けないぞ、とレストランでシャトームートンの2015年産20万円と値段がついているものを一番高いからといって注文すると、おそらくがっかりすることになることでしょう。ムートンは特に長期間かけて熟成することで知られるワインなので、飲み頃は20年後や30年後や更に経ってからでもおかしくありません。ワイン好きからすると今飲むのはもったいないな、と思ってしまいます。基本的にタンニンがしっかりしているワインは長熟の物が多いです。一方、1万5千円くらいの2010年産の村名ブルゴーニュワイン、しかもコートドボーヌの赤ワインなどが置いてあったとしたら、こちらの方が、おいしさもお値段も満足出来るものだったりします。
高いワインほど本領を発揮出来る状態で飲みたいものです。
おすすめアイテム
最後に、ワインを始めるに際して、おすすめのアイテムを記しておきます。
ワイングラス
個人的にはワイングラスはリーデル一択です。メジャーな葡萄の品種ごとに形状が考えられています。
ソムリエナイフ
ソムリエナイフ(ワインオープナー)は安くてもよいので必ずワインの瓶の縁に引っかけるところが2段階(ダブルヒンジというらしい)になっているものを選ぶことをおすすめします。
開ける時の楽さが全然違います。
どうしても最高級品をそろえたいというこだわり派の人はシャトーラギオールがおすすめです。
デキャンタ
ボルドーやイタリアワインなどでは、デキャンタするしないで味が大きく変わります。
安いワインでもデャンタして30分くらいしてから飲むと格段においしくなったりします。色々試行錯誤してください。
時間経過による味わいの変化はワインの醍醐味とも言えます。
安くても良いのでデキャンタを1つは持っておくことをおすすめします。
ワインストッパー
一本を1人で数日かけてゆっくり楽しみたい方はワインストッパーを用意しましょう。スパークリング好きな方はコルクを再栓することが出来ないので、シャンパンストッパーもあると便利です。
ワインセラー
賃貸か、持ち家か(引っ越しの可能性はあるか)、コスパ重視か品質重視かなどにより選択が変わりますが、初心者は12本入りくらいからでも良いかもしれません。
いいワインを優先的に貯蔵して、のこりは洗面台の下に新聞紙でくるんで保存、などでもある程度は保存可能です。スペースに余裕があれば32本入りのもから入っても良いでしょう。
おわりに
以上、ワインを趣味として始めたい人のための入門方法について、自分の経験からまとめて見ました。
いちワインラバーとして、皆さんがワインライフに一歩足を踏み出す事を願っています。